ショートショートバトル 5KBのゴングショー第75戦勝者

(地球を救う)

YANAI

「長官。地球より援助の申し出がありました。地球は核ミサイルの管理ミスから、全
土で核ミサイルを爆発させてしまい、人類滅亡の危機に瀕しており、救援の手を差し
伸べてくださいといっております。」

「救援するのはかまわないが代わりに地球は我が星になにをしてくれるというのだ。
ただで救援するわけにはいかない。ただで助けてやりたいがそんなことをすれば国民
から背任罪で告訴されてしまう。」



「地球に確認したところ、月に貯蔵している石油の一年分を支払うといっておりま
す。」

「そうか。了解したと伝えろ。」

「しかし、放射能除去装置はすでにレンタル中で一年間は帰ってきません。どうしま
しょう。」

「あたらしく開発したあの装置があるだろう。あれを地球に運び、使う前に月から石
油をいただいて来い。」

「しかし、あの装置を使ってはすべて振りだしに戻ってしまいますが。」

「だからいいのだ。すぐに作戦を実行しろ。」



この装置を宇宙船に積み、地球へとむかった。途中で約束の石油を受け取り、この装
置を置いていく。

「この装置はどんな効果があるのかという問い合わせが入っております。なんと答え
ておきましょう。」

「そのまま答えればいい。ミサイル発射前に時間を戻す装置だ。」



その装置が使われ、地球はミサイル発射前の状態にもどった。

「これで地球人類も滅亡の危機を回避できましたね。」

「いや、それはどうかな。」

 

数日後。地球からまたも救援の以来がきた。

「管理ミスから核ミサイルが発射されてしまい。人類滅亡の危機に瀕している援助を
頼む。」

「おかしいですね。また、同じ依頼だ。しかも、お礼も同じだ。月に備蓄してある石
油の一年分を渡すといっています。」

「それでいいのだ。あの装置は人間の記憶もミサイル発射前にもどしてしまうのだ。
だから、いつまでも地球人類はミサイルの発射を繰り返す。そして石油を我が星にお
礼として渡すことになる。」

「それでは地球は永遠に絶滅の危機を繰り返すことになるのですか。」

「いや。地球の石油の在庫がなくなったら違う装置をかしてやろう。」

(了)



 

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