ショートショートバトル 5KBのゴングショー第210戦勝者

「伝言げーむ」

りーち44マグナム

師匠の技を盗む。
そういう話をよく聞く。
しかし、聞いた話で恐縮だが、盗みまくったせいで殺された男の話がある。
あると聞いている。
伝聞に伝聞、伝言ゲームのような話なので、たぶん、尾鰭がついて、めだかが、黒マグロ、いや鯨とかになっている可能性がある。
だから、話半分にきいて欲しい。

あるところに、人の話を全部聞き盗む、そういう男がいた。
なんで、そんなことができるようになったかは、不明だ。その男が死んでしまったので。
なんという名前かも、記録にない。
これは伝言ゲームなのだ。
記録には残っていない。文字やデータでは。
いわゆる記憶に残るタイプだそうだ。
記録には残せない。
なぜなら盗人だからだ。
いや、盗人ならば、盗人列伝なり、なんなりに残りそうなものだが、それもだめらしい。
なぜなのか?
それは人づてにきいたのでわからない。
教えてくれない。
そういうものは、師匠の話芸から盗むものだ。
そういう話らしい。
じゃあ、その盗人の名前がどこかにあるということだ。
師匠についてうん十年。
ながきにわたり付きまとっていたので、
おい、お前さん。もしかして、あいつかい?
と言われたとかなんとか。
どうも、聞いていくうちに、それは、その人の個人的な告白のようだった。
個人の告白。
自慢話かよ。
そう突っ込みそうになったが、真剣に話す彼を前に、そうはなかなか言えない。
という話で、結局、その人は、件の人物にあったことがあるという、自慢のような話で、それを最構築とか脱構築とか、そんなことをするのは、間違っていると思い、そのままここに記すこととした。
だからこれは、たんなる個人的告白の記録であり、読むに値しない。
最後まで読んでいただいた方に、まことに申し訳ないが、そういう話である。
だから記録に残らないし、誰の気持ちにも響かない。

と、そんな話だった。
なぜか、ボクには非常に感銘を受けてしまったのだが・・・。
やはり、どこか問題があるのだろうか?
最近、皆がおもしろいと言う話がおもしろく感じられない。
いや、感覚が鈍ってきてるのかもしれない。
しかし、それは、この本分とは関係ない。
だから唐突に終わりとする。

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