ショートショートバトル 5KBのゴングショー第207戦勝者

「神様の類型についての考察」

1999

彼は世界各国の神話の研究を長い、本当に長い間行ってきた。
その集大成とも言える研究結果の発表を明日行う予定だった。
しかし・・・。




ウルトラカリスマ型
・カリスマ性の高さは圧倒的で他を寄せ付けない
・すべてにおいてオールマイティー
・独裁的
・しかし支配権を「確立すれば」絶大な権力をつかめる
・後継者問題で悩む(基本的に結婚は無理っぽいというか相手はいないはず)
・権力維持にかかるコストが膨大
・末期には相互不信的世界を作り出しやすい

最重要課題は継続性(あらゆる意味で)?

(一見)無能型
・人がよい(いい意味で)
・賛同者を得るのが比較的容易
・人任せなので、能無しというよりも自己がないように見えてしまう場合があるので馬鹿にされやすい。
・脳無しがフリだったのがバレたとき、(中略)失望感から離反される可能性が非常に高い。

最重要課題はやりすぎない事(あらゆる意味で)?

集団指導型
・合議制をとり、多くの構成員を要すので、決め事が進みにくい。
・とても穏やかな世界を運営できそうではある
・しかし、それでもトップは決まっている
・トップの後継者をどうするのかが一番の課題
・内部抗争で弱体化する可能性が高い

パワーバランスが鍵?




というようなメモ書きが彼の死体のそばに残されていた。
結論のようなものは見当たらない。
もしかすると、もう一枚あって、それは犯人に持ち去られたのかもしれない。
しかし、なぜ?
私はメモに視線を固定したまま、そんなことを考えていた。
神々に消された?
いつもいがみ合っている神々の秘密を彼が解いてしまったから。
敵の敵は友。自分の敵で敵の敵は・・・?
「警部、たったいま、自首してきたものがいるそうです」
「なに(ぃ)」
せっかく私が推理真っ只中なのに、無粋なやつが・・・。
「ここは鑑識に任せて署に」
「そうだな」
どのように締め上げてやろうか。
きっと私は、犯人に対していつも以上に厳しい取調べを行うことになるだろう。
(想像以上に)

END

[前の殿堂作品][殿堂作品ランダムリンク][次の殿堂作品]


[HOME][掲示板][リンクの小部屋][図書カードのあたるメルマガ][エクセルマクロ・CGI制作代行]