ショートショートバトル 5KBのゴングショー第175戦勝者
南大門
大統領選が昨日あった。 しかし、僕はそれを見逃した。投票権はないけど、見るのは結構好きなのだ。そういうニュースというのは、見ているだけで楽しい。なぜかって? そりゃ、争いごとは、他人のが楽しいに決まっている。 今日、昨日買ったCDをかけてみた。耳に馴染むいい曲だった。懐かしい気分にさせる。自分では曲は作れないけど、こうして楽しい音楽を聴ける自分は幸せなんだと思う。そうえいば昔、バンドをしてみようと思ったことがある。その時はかなわなかったけど、今ならバンドも作れないことはないかも知れない。そうえば、あの時、一緒に演奏しようと思っていた人たちは、今どうしているだろう? 「何を考えているの?」 「いや、別になにも」 そう言いつつ、僕は今日の献立のことを考えていた。最近、僕ばかりご飯を作っているようなきがする。でも彼女は怒ると怖いから、とりあえずご機嫌、良くなるようになんか作っておこう。何が彼女は好きだったかな? なんか彼女は贅沢らしいんで、僕には付き合えきれないところもあるんだけど、まぁいろいろ挑戦するのも楽しいので、いいんじゃないかと最近は思っている。 「ああ、なんか暇ね」 「暇なの?」 「だって今日はお休みじゃないの」 世間一般はみんな働いているのに、なんで彼女はこうも無神経なんだろ。僕はそう思っても言えなかった。彼女はとても怒ると怖い。びびってしまう。 「あなた、さっきから言いたいことあるんじゃないの?」 「……、実はさ」 「何?」 「今日は僕らのであった記念日じゃないか?」 「……」 「そうだよね?」 「そうかしら……」 彼女はそう言って、微笑んだ。彼女はとても美人だけど、性格にちょっと難がある。でも面食いな僕は、彼女の言いなりだ。 「今日は肉料理が食べたいわ」 肉って、昨日も食べたじゃないか……。彼女は食べ過ぎなんじゃないかなぁ。食べてばかりだと豚になっても知らないよ。とは、決して口にはできない問題だ。 じょうおう様には、かなわない。しかたがないので僕は、肉を買いに買い物に出ることにした。 了 |
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